のーまの感想ブログ

映画の感想やちょっとしたことを書きます。

男と女とテクノロジー

ここ50年のテクノロジーの進化は激しい。
生活はより便利になり、労働も負担が減り安全になった。
テクノロジーは次々と新しい業種を創造する一方で
沢山の失業者を生む。
中高年のプライドをズタズタにするだけではなく
テクノロジーは若者からも仕事を奪う。
それでもテクノロジーの進化は止まらない。
次々と新たな強欲者ども(ベンチャー)が世に現れるからだ。

家族持ちは人生の勝利者と言われても、もはや虚像でしかない。
家を建て一家を養い、100歳まで食べて行くのは不可能だ。
24時間働いても将来の約束にはならない。
大半の男どもは自信を失って行く。
更に性的加害者、犯罪予備軍のレッテルも貼られる。
人生は複雑になった。

女も無傷ではいられない。
テクノロジーが要求する仕事は高度な専門職か
単純労働に二分される。
大半の女は低所得者に分類されるだろう。
平等信者と未婚者の増加が追い打ちをかける。
憧れの専業主婦は制度上から消え
優遇された税制、保険、年金も平等になる。
出産を社会から強要される不快感はなくなるが、
無産者かパートタイマーが自分の将来像に定着する。
どんな社会であれ固有の情緒不安定さは残る。
24時間敵を探し続けるので緊張が抜けない。
安心を与えてくれる強い男はもはや見当たらない。
不満を言っても新たに手に入る利権はもうない。
それ所か、低収入なのに社会的強者のイメージは取れない。
下手にごねれば活動家認定を食らう。
孤立の道を突き進む。

幸せになるのは難しくないと言うが、欲と恐れがそうはさせない。
自分の言動を自分で制御するのはかなり難しい。
どう振る舞うべきかの情報は誰も教えてくれない。