のーまの感想ブログ

映画の感想やちょっとしたことを書きます。

世界を変えたユダヤ商法

最初に登場するのが、ビートルズを売り出した凄腕マネージャー。
彼は自分のスキルとコネを使い、匠にビートルズを売り出した。
そして無名だったビートルズをあれよあれよと言う間に、
世界的大スターに押し上げると言う快挙を成し遂げた。
そこには巧みな戦略と大きな賭けがあったのだ。
次のユダヤ人は、マクドナルドを世界企業に押し上げた財務担当者。
ここでも彼の事業戦略が成功への鍵だった。
何しろ「ユダヤ・コネクション」が絡んでいたらしい。
しかし「コネ」だけで、そんな莫大な資金を調達できるものなんだろうか。
しかもマックも当時はまだまだ小さな会社だったはずだ。
どんな手を使ったのだろう。

次のユダヤ人も、焙煎したコーヒー豆を販売していただけのスター
バックスを今や誰もが知る世界企業に大発展させた人物だ。
その他にもマイクロソフト、ハリウッドとビジネスで成功した
ユダヤ人が登場する。

なぜユダヤ人は3000年もの間ビジネスで成功し続けることができたのか。
本書でもその秘密に迫っている。
しかし、ユダヤ人だろうとなんだろうと、ビジネスでの成功物語は
ワクワクさせられる。

魔女と呼ばれた少女

このアフリカの大地には夥しい血が染み込んでいる。
この悲劇は、西欧の植民地支配から始まった。
以来、数百年に渡って虐殺が繰り返されてきた。
悲劇は永遠に続く、地上から西欧が消えるまで。

魔女と呼ばれる女たちがいる。
連中には精霊が見えると言う。
精霊はアフリカの血と涙で作らている。
「もうやめろ、もう死ぬな」と咆哮する。
だが、どんなに血が流れても止まらない。

戦いの中で生まれる戦士たち。
戦いから逃れられない男たち。
どこからか流れてくる資金。
どこからか流れてくる大量の武器。
どこからか流れてくる情報。

 

ドント・ウォーリー

ジョンに出会ったのはいつだったか覚えてない。
たまたま運がいい日だったんだろう。
酒にありつけたからな。

それにしても世の中は不公平なもんだよな。
車椅子のアル中が、どうして家も酒代も貰えるんだ。
そしたら、「どっちも病気だから、金もヘルパー付きの家も貰える」んだそうだ。
そして「ホームレスは失業者でも病人でもないから、政府は何もしてくれない」そうだ。
くそっ!一体何が違うってんだよ。
そして「ホームレスには金じゃなくてセラピーが必要」なんだと。
あいつの壊れ方を見てると、セラピーが役に立つとは思えんがな。

ジョンには沢山の支援者とちょっとした勇気があった。
つまり幸運だらけなのさ。
一方俺たちは、これと言った落ち度もないのに人生が壊れている。
まあいいさ、自分の人生と戦っているだから立派なもんさ。
そうだろう?だがこれで奴に女がいて、やり放題ってんなら
やり切れないが、神様はそこまでひどいことはしないはずだ。

青の炎

そもそも自分の男運は本当に悪い。
自分はだめな性格だから男運が悪いのだと思う。
一人では生きられない。
誰でもいいから支えになってくれる人がいてほしかった。
確かに隆司さんは褒められた人ではなかった。
仕事を失い、飲めないお酒で自分を慰めるような弱い人だった。
そして弱い私を愛してくれる唯一の人でもあった。
弱い者同士、似た者同士で生きて行けたと思う。
もし秀一が、隆司さん懐いてくれたなら。。。

体を壊して行く当もない隆司さんを追い出すことは出来ない。
でも子供たちは皆怖がっている。
どうしたらいいものか、答えが出せないまま時が経っていく。
それでも本心では、このまま何事もなく過ごせるのではと期待していた。
それがまさか、こんな事になるなんて。
家族全員がどん底に落ちてしまった。
もし自分が強ければ、こんな人生ではなかったのに。
止めどもなく罪悪感がこみ上げてくる。。。

ザ・コール

幸運にも、ジョーダンの家族にも友人にも犯罪被害者はいない。
だから、この仕事に就いたのは単純な正義感からだった。
勤め始めたばかりの頃は、単純な電話の取次だけだった。
誤報、いたずらに紛れて本物の犯罪現場からの通報もあった。
だが危険に身を晒して現場に行くのは警察官であって自分ではなかった。
そして果たして通報は真実だったのか、どんな結果に終わったのかは
知らされることはなかった。

時代は激変し、先端テクノロジーがコールセンターにも導入された。
ちょっとした情報でリアルタイムに場所、犯罪歴、住所などを取得できる。
誰もが簡単に個人情報やプライバシーが暴かれる。そんな時代になった。
そして単純な取次業務から、警察当局と一体になっての捜査活動が始まった。
今や警察組織の一部になったのだ。
ちょっとしたスリルや緊張感、それに成功失敗が明確に分かるようになった。
マニュアルはあるが、捜査ツールを的確に使うのは個人の能力だ。
それですぐに警察官との連帯感が生まれ、捜査活動にのめり込み始めた。

ケイシー事件では自分の能力を全て出し切った。完璧な対応ができた。
しかし彼女を救出することはできなかった。
警察官になった自分をどうしても抑えることができず、現場へ行ってしまう。
そして予想もしなかった事が起きた。。。
それはジョーダンにとって生涯忘れることができない事件となった。

インスタント・ファミリー

ピートとエリーは共稼ぎだ。
仕事仲間でお互い信用し合っている。
仕事はきついが、稼ぎが良くやりがいもある。
それは豊かで不満のない人生だった。
だが楽しい毎日にも欠けているものがあった。
それは「自分達の為だけに生きている」ことへの不満だ。
そして二人は養子と言う難題を受け入れることにした。

養子縁組。一方的に奉仕するが何も得られない。
失敗すれば非難を浴び、自分を責め続ける地獄絵図が待っている。
危険極まりない選択。賢い人は避ける選択だ。
だが彼らはあえて「他者の為に生きること」を望んだのだった。
それは本物の幸せへの入り口であり正しい人生の選択である。

米国は豊かさと貧困、人種間格差、暴力が家族関係や人格を複雑にする。
日本は豊かな国ににも関わらず、家庭内暴力に始まり、引き篭もり、
子供への虐待、餓死、引き篭もりの強制排除など負の連鎖が続く。
小学校に通わない子供もいるだろう。
かつての弱者は、今では強者になり加害者側になった。
血のつながりがあっても、子育ては愛情抜きには困難な社会なのだ。

所で、ピートには夢がある。それは自分の子供を持つことだ。
気を使う”他人の子”と”自分と一体の子”とは何が違うのだろう。
大丈夫心配ない。前向きに明るく生きれば良い結果になる。
自分の家族では絶対に家庭崩壊は起きない。
なぜなら、エリーは生涯のパートナーであり信頼できるからだ。

となり町戦争

名もなき人々

今回の任務は今までのとは違う。その人は今正に追われていると言う。
私が助けなければ、その人は間違いなく捕まるだろう。捕まれば
私のこともばれるだろう。助けるしかない。それとも、今すぐ逃げ
出そうか。だが何処に?それ以上は考えが浮かばなかった。パニックを
起こしていたのだ。

どうしてこの任務を引き受けたのか。自分の人生に味気なさを感じて
いたからだ。自分の人生を生きたかった。だが、それが何なのかは分から
ない。只働いて、ヨガやピラティスに通うおばさんにはなりたくなかった。
海外旅行にはもう豪華さはない。豊かな時代。苦しみのない時代。そんな
時にこの任務を知ったのだ。

2度目の呼び鈴がなった時、反射的に戸を開けた。男を逃した後は震えて
いた。だが同時にふつふつと満足を感じていた。「とうとうやった。
自分は務めを果たしたのだ。」
無名だが世に尽くした人は沢山いる。どんな人生を生きたのか、生き
ようとしたのか。それを知る者はいないが、彼らが自分の人生を生きた
のは間違いないのだ。